試合の前にクラシック

先日録画した、NHKEテレの「ハートネットTV」を見ました。2016年8月30日に放映されたもので(再放送、最初の放映は2016年5月10日)、リオパラリンピックの卓球の日本代表、別所キミヱ選手が取り上げられています。
番組によると、別所選手は試合の前には必ずエルガーの「威風堂々」を聴くそうです。私はこれを知ってうれしくなりました。私も趣味で卓球をしますが、試合の前にモチベーションを上げるために聴くのはクラシックだからです。日本代表の選手と自分を一緒にするのは大変おこがましいのですが―。
アスリートが試合の前に聴く曲というと、Jポップや洋楽が多く、テンポが速めで気分を高めてくれるような曲が好まれるというイメージがありました。例えば卓球の福原愛選手が試合の前に聴く曲は、安室奈美恵の「Get Myself Back」だそうです。
他方でクラシック音楽は堅苦しいイメージを持たれがちです。試合の前にクラシック音楽などを聞いたら、必要以上に緊張してしまうのではないか、という懸念も、もしかしたらあるかもしれません。試合の前にクラシックを聴く自分は、やっぱり変なのかな、と思ったこともあります。
でも別所キミヱ選手が試合の前にクラシックを聴くことを知って、うれしくなったし、「自分は変ではない」と安心できました。試合の前に聴く曲は人それぞれ好みがあるものです。
ちなみに私が試合の前に聴く曲は、ショパンの「練習曲 作品10-8」です。高音部で華やかなパッセージが目まぐるしく繰り広げられ、軽妙さと優美さと力強さを併せ持った曲で、試合の前に気持ちを程よく高めるのにぴったりだと思っています。